おれたち後梃子ぉ〜

10月の祭が終わりました。
河内方面はこれからなんですがね。

だんじりに関してたまに質問される内容とかちょこちょこと。

まず、基本的にだんじりは真っ直ぐにしか走らない構造となっています。
車に例えると青年団がエンジン、後梃子がハンドル、運転手が大工方てな感じ。

だんじりは4tあります。本番では化粧や太鼓や笛担当の鳴り物・こけないように重りになるセミと呼ばれる人たちで5t以上になるかと思います。

そんな真っ直ぐにしか走らないだんじりが、どうやって曲がるのか。































無理です。普通に考えても無理ですよ?
4tトラックに荷物を満載させて、引くってのを想像してみてください。

更にハンドルを固定させて真っ直ぐしか行かなくして、それを自在に操り、直角に曲げて疾走するなんて常識では無理です。そんな状態の車を町中を走らせるなんて許可されませんよね。

一緒に梃子持ってる人も、なんで曲がるかわからんと言います。



そんなだんじりを自在に操り曲げるのが、後梃子の役割です。

片側10人前後でドンスと呼ばれる綱を使い、大工方の合図に従ってだんじりを操る。
少しだけ角度を変えたり、直角に曲げたり、180°回したり。

うんでだんじりを直角に曲げる方法ですが、今のやり方としまして、青年団との張り合いで回します。

箱の対角線上に紐を付けてそれぞれぱんって引っ張っると、箱はくるって回りますよね?そのイメージ。


書くのは簡単だけど、実際は…

だんじりを停止線で止めて、青年団は綱を張る。どの位置で、どんな角度で、どのタイミングとか、しっかり頭にたたき込んでる。
綱元・幹部からの指示が飛ぶ。
「そこ!1歩インや!いや、半歩や!」
「耐えろよ!」
「まだやぞ!」


後梃子も、だんじりが止まると角度を整え、合図を待つ。
「屋根見ろよ!」
「絶対取りきるぞ!」
「絶対返すぞ!」
指示と激が飛ぶ。


全てのポジションでOKが出ると団長の合図で綱が張られる。
そして、4tのだんじりを、10数mでトップスピードにして、交差点へ。


大工方はタイミングを見て小屋根に指示を出す。その合図に合わせて後梃子はドンスを張る。

すると、何故かだんじりはくるんと廻りだす。

大工方の合図で返しが入り、後梃子の数名はドンスを離して飛んでいく。
持ち続けると、だんじりが廻り過ぎるからだ。


そして、だんじりは去っていくわけです。